馬の気持ち


馬のボディーランゲージ


 馬の気持ちを表す代表的な馬のボディーランゲージをご紹介します。

 馬の気持ちは馬の顔の表情や、身体の動きなど様々なところに表れます。

 馬の話や意見を聞くために、ぜひいろいろなところを注意深く観察してみてください。

 馬の身体の状態やボディーランゲージを見るということが、馬の話を聞くということにつながります。

馬の気持ち

 

馬の「YES」

 頭と首を下げる

 口でモグペロ(※)をする

 アイコンタクトする

 目でパートナーを追う

 肩を譲って内方姿勢をとる

 背中をリラックスさせる

 軽く触れると譲って動く

 カーブを描いて近づいてくる

 

(※ウィッシュでは馬の”親愛と受容のサイン”をモグペロと言っています。口をゆっくりモグモグしたり舌をちょっと見せてペロペロしたりする様子のことです)

 

馬の「NO」

 頭と首を上げる

 大きく横を向く

 肩を張って外方姿勢をとる

 口の周りを固くする

 目を見開き急な動きをする

 身体をくねらせる

 首を落ち着きなく振る

 引手や鎖を噛んだり引っ張ったりする

 尻尾を水平に素早く動かす

 虫がいないのに、虫を払うような頭や尻尾の動きをする

 真っすぐ向かってくる

 それとなく遠ざかる

 一定の距離を保つ

 逃げる

 

 

馬が良い状態のときのサイン

 目がキラキラしている

 目つきが穏やか。丸くて澄んでいる

 人間の様子を見ている

 アイコンタクトしてくる

 ときどきモグペロする

 頭は自然に前を見ていて、急に上げたり振り回したりしない

 人が近づいたときアイコンタクトして目で追ったり鼻を少し前に出す。人が近づいたとき頭を上げない

 

 洗い場では落ち着いて静かにしている

 首は自然な角度に起きている。水平に下げたままにしていない

 なにか言いたいときだけ前がきする。返事をするとやめる

 手入れのときは穏やかで、時々あくびをする

 丸洗いのときもじっとしている。顔を洗うとき頭の位置はそのままで気持ち良さそうにする

 足を上げたときは力を抜いて身を任せている。足を動かしたり引っ張ったりしない

 尻尾はゆっくり静かに動かす

 唇をずっとパクパクするなど一つの同じ行動(常同行動)をしない

 馬体が丸い

 毛艶が良い

 背中やお腹に傷がない

 蹄が真っ直ぐであまり広がっていない

 

 放牧ではゆっくりカーブで近づいてくる

 のんびり青草を食べる。がつがつ食べたり土を食べたりしない

 引き馬のときは信頼して後ろからついてくる。先に行ったり勝手な方へ行ったりしない

 

 調馬索では落ち着いて一定のペースを保つ

 丸く円がかける

 内方姿勢で回っている

 音声扶助によく反応して従う

 

 騎乗時、じっとして乗せてくれる。乗ろうとするとき動かない。

 運動時、首はリラックスして柔らかい。首は振らない

 口は柔らかい。向けたい方へソフトに向けられる

 人の拳を信頼して、手綱を引っ張ったり急に頭を下げたりしない

 耳は軽く後ろを向き、意欲的に人を気にしている

 乗っているとき静かに呼吸している。唸らない

 尻尾は静かに揺れている。鋭く振るような音は聞こえない

 ふくらはぎで軽く圧迫するとすぐに反応する。元気と好意が感じられる

 脚でのお腹の感触は、腹筋がリラックスしていてとても柔らかい。お腹が硬くは感じない

 停止や減却のとき、合図によって自ら止まろうとする。口を硬くしたり突っ張らない

 馬が自分自身でリズムやバランスがとれる。リズムが硬かったりバランスがぐらぐらしない

 頭絡を着けるときや外すときは頭を動かさず静かに受け入れる

 

 馬房では人に興味がある様子で、たいていの場合前を向いている

 お迎えに行くとすぐに無口を着けさせてくれる

 

 喜んで洗い場や馬場へ行こうとついてくる

 人を信頼している様子が随所で見受けられる。気に入らないときはちゃんとNOと言える

 

☆馬が良い状態になるのは人間を信頼して受け入れたときの結果です。思いやりある普通の取り扱いをして、馬の信頼と協力を得ることができれば、夢のような馬との理想の関係を築くことができます!

 

 

・馬がリラックスして受け入れているサイン

 

・仲良しの馬同士が行う親愛のボディーランゲージ

 

・馬が仲間をいたわるようにするときのボディーランゲージ

 

・子馬がお母さんに止まってもらいたいときのボディーランゲージ。お乳が飲みたいよー!

 

・馬が気持ちいいときのボディーランゲージ。うっとりしたり、あくびしたり。

 

・馬が元気いっぱいな時のボディーランゲージ。嬉しそう!


 

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